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「貴方は龍神様!?何故、此処に!?」
驚いたのはジュナも同じで、リュンクを見て凄く大きく目を見開いていた。
小さなドラゴン姿でもわかるのは、虹色だからだろうか。
「ん?俺、彼女の使い魔なんだよ。それよりラジの息子かぁ。成る程、似てるなー」
顔を近付けてジュナを見つめるリュンク。
「父をご存知なんですか?」
あ、ジュナの言葉遣いが変わった。
ま、面識が無かったら流石に龍神には丁寧に話すかぁ。
「友達だよ。そうかー、あいつ、ついこの間久し振りに会った時には、何も言わなかったから、知らなかったよ」
「そうでしたか!」
「教えてくれても良かったのになー」
そんなやり取りを聞いていて思った。
……もしかしてラジは忘れてたんじゃ無いだろうか、と。
僕がリュンクと一緒にラジと会った時は、数千年ぶりって話だった。
リュンクの言う『ついこの間』は10年近く前だし。
その血筋なら長命で、嫁探しをしているジュナは数百年前に生まれてそうだ。
所で。
ラジは括りでは蛇神になってる筈。
なら、その息子なら、ハーフでも差別はされないだろうか。
人間程では無いが、多少は差別が存在するのはどの種でも同じだからな。
お互いに気に入るかが取り敢えずの問題だが、上手くいっても、相手が長の娘となると、里でどんな待遇になるとか、心配だよな。
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