これは任務なのか?

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そんな中、長老達と長は。 「何故、ジュナ様が蛇神様の息子だと先に言わないのだ!」 と、長の娘を怒鳴り、手の裏を反す様に、ジュナに媚び始めた。 そんな姿を冷たい目で見る一同。 それは長の娘もジュナも同じで。 「ジュナ様を散々罵倒しておいて、その様な態度を取るとは、最も恥ずべき態度じゃのう?何故我が責められなくてはならぬのじゃ。今更その様な態度を取った所で皆が聞いておったのじゃ。精霊達ものぅ。どう取り繕おうとも遅いわ」 長の娘が彼等を見下す様に言う。 「これからはそなた等だけで生きていくと良い。我はジュナ様が差別をされればこの里を去るつもりじゃった。途中、我と共に来たいと言う者達も連れて行く。さらばじゃ」 そしてジュナと肩を並べ、舞台を降りた。 それを追い掛ける長。 「待て!里を捨てるなど許さんぞ!」 「許さん?我はそなたの跡を継ぐ気はもう無い。ならば言いなりになる必要もあるまい?」 父親を白い目で睨み、縁は切らせて貰うのじゃ、と言い捨てて広場から出ていく。 完全に決裂してしまった様だ。 そして若者世代は、お供します!と2人の後を追う。 間の世代は、里と、里を去る彼等を見比べて、私達も行こう、とゾロゾロついていく。 そんな彼等の周囲にいくつもの光が飛び回り、彼等全員が里の門を出ると、里から精霊の気配が消えた。
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