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そして到着した候補地を見ると、自然にいくつもの穴が開く場所だった。
成る程、直ぐに住み着くには丁度良さそうだ。
だが、全員となるとやはり数は足りず、厳しい。
「穴を開けないとだよなー」
リュンクが 、これは大変だ、と言っていると、ユラリと空間が揺れて、ジュナそっくりのスネークが落ちてきた。
「っ、と。あ、やっぱりリュンクだ!久し振りだね」
と、直ぐにリュンクを見付けて声を掛けてくる。
「「ラジ!?」」
リュンクと声を揃えて驚けば、僕に気付いて僕にも挨拶してくる。
「カノンも久し振り。ちょっと見ない間に大きくなったねー。本当に人間は成長が早いよね」
「え、あの、お父さん?」
ジュナが、戸惑いながら声を掛けると、ラジは目を見開いてジュナを見る。
「え、あれ?ジュナ?何で?」
ちょっと、ラジ。
息子の事は気付かずに、リュンクが居るってだけで転移してきたのか?
「神気を感じて来てみたら、何で一緒に居るんだ」
首を傾げるラジに、神気しか気にしてなかったのか、と納得しながら、事の経緯を説明する。
「そうかぁ、ジュナも嫁さん貰う年頃かぁ。んで、相手を見付けたけど反対されて、でも私の子と知ると態度を変えたから、お嬢さんは里を捨てて来たと。有り難うね、息子の為に」
ラジは感激して、長の娘にお礼を言う。
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