これは任務なのか?

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「さて、私はそろそろ行こうかな。ジュナ、元気でな。お嬢さん、ジュナをよろしく」 ラジはそう言うと、転移でスッと消えてしまった。 「相変わらずせっかちだなぁ、もっと名残を惜しめば良いのに」 リュンクは肩を竦めて、呆れる。 と、ジュナは心配そうにリュンクに尋ねた。 「父は彼方の里を攻撃に行ったのか?」 リュンクは安心させるように、穏やかに返事をする。 「それは無いよ。ジュナが捕まって辛い目にあってれば助けに干渉するだろうけど、ラジは基本的に放置だから。言わせておけば良いって。でも、ああ脅しておけば、少しは自分達が何を言ったのか考えると思ってさ」 「そう、ですか」 ホッとしているジュナに、リュンクは続ける。 「それに精霊の加護が無くなった里なんて、手を下すまでも無いしな」 それには、あー、と複雑そうな顔をする。 「良いのじゃ。あんな俗物、忘れてしまえば」 長の娘はそう言うと、ジュナにすり寄る。 「大事なのはこれからじゃよ」 そんな2人に、リュンクが微笑んで別れを告げる。 「俺達もそろそろ行くよ。頑張ってな」 あ、そうだな、帰らなきゃ。 「お幸せに」 僕がリュンクに続けて言うと、ジュナは。 「色々と有り難う。今度ゆっくり遊びに来て欲しい」 そう言って頭を下げた。 「「うん、またねー」」 僕達は結界から出ると手を振って、転移でギルドに戻った。 いやー、なんか色々と疲れた任務だったなぁ。
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