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「会場の見回りに戻るよ。よろしくねー」
僕は幸宏達にそう言って保健室を後にした。
今の所、結界に異常は無い。
何か仕掛けてくるとしたら、皆が別行動になる個人戦予選のサバイバルでかな?
それとも明日の個人戦本選で?
あー、何事も無く過ぎてくれないかなー、面倒だから。
見回り中、試合はどんどん進んでいき、聖雅のチームとハウエルのチームは勝ち残っていた。
が、聖雅の所は次で、僕達が今負けた2年Sクラスの大貴族チームと当たるから、厳しいかな。
ハウエルの所は次は、3年Sクラス同士で戦って勝った方と当たるのだが、多分大貴族チームが勝ち上がるだろう。
そうなるとやっぱり3年生に分があるかな。
そんな事を考えていると、やはり見回り中のライルと合流する。
「残念だったな、善戦してたのに相手が悪かった」
そう言うって事は見てたのか。
「ライルも残念だったね。やっぱり相手が悪かったよね」
そう返すと、だよなぁ、と笑った。
「ま、メンバーの見せ場は作れたから、OKって事で」
そう続けるライルに、そうだね、と返して一緒に歩く。
特に異常は無くて安心しながら観客席に戻ると、決勝戦の真っ最中だった。
案の定、3年Sクラスの大貴族チームと2年Sクラスの大貴族チームが戦っている。
それももう決着がつきそうだ。
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