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残りの生徒会役員と聖雅と正臣は、結界の中から出ない様に指示があったらしく、中で大人しく此方を見上げている。
彼等がついて来なかった事に安心した。
魔人を見ると、僕達を鼻で笑う。
「ハン、ガキ共が何しにきた?態々殺られにきたのかよ。ヒャヒッ」
そして恐らくは、僕達をどんな残虐な方法で殺そうかと考えているのだろう。
舌舐めずりをして、下品な笑い声を上げた。
自分が壊せなかった結界の中から、すり抜けて転移してきたのに、そんな事に気付かずに。
何だ、雑魚か。
ライルを見ると、頷いて皆に指示を出す。
学生として居る間は表に立つのはライルだからな。
「先輩達が捕縛、カノンとクリスは後方でサポート、俺とハンナとで攻撃する」
僕とクリスを下がらせるなんて、ライルもあれが雑魚だと判断したようだ。
それに了承して、魔人を逃がさない為の結界を張る。
転移禁止の効果のある魔法陣の書かれた紙に、魔力を流せば、僕を中心に球状に張られる。
ま、足場は下の結界に沿って潰れた形になってるけどね。
それに驚いている間に、ライルとハンナが魔武器を出して攻撃を仕掛ける。
「なっ、2対1なんて卑怯な!」
等と文句を言ってくるが、殺すとか言ってたんだから、1対1で戦う訳が無いだろう。
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