充実した1日

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「おつかれ~」 俺だけ挨拶しないのも悪いので苦笑いを浮かべながら挨拶をすます。 だが女子二人の顔には光に見せた明るい笑みは消えていた。 予想はしていたがやはり現実を目にすると辛いものだ、一気にテンションが下がった。 女子二人の片方、女子バドのエース、ポニーテールで陽気な天海 恵美は光の方を向くと口を開いた。 「なぁなぁ光、今週の土曜遊ばへん?真穂も入れてさ~」 恵美は隣にいる女子バドの部長、黒髪ロングで大人しめの白井 真穂の肩を掴み笑顔を見せる。 「良いよ~どこで遊ぶ?」 光が場所を決めようと恵美に問いかけると白井真穂が申し訳なさそうに俺の方を向いて口を開いた。 「あの…優君もどうですか…?」 小さく首を傾げ見上げる真穂に下がっていたテンションが一気に消え、少し胸がドキッとするが冷静を保ちつつ質問に答えた。 「俺も行きたい…かな」 冷静を保っていたつもりがやはり耐えられず自分の頭を撫でながら自分でもわかる程気持ち悪い笑みを浮かべてしまった。 「良いよ~じゃあ1時ワックに集合ね~、あ、光一緒に帰ろ?」 ワックとは安いハンバーガーが食べられるジャンクフード店で学生の昼飯でよく利用される。 恵美と光は帰る方角が一緒なのか光の腕に抱きつき足を進める。 こんな光景誰が見てもイチャイチャしているカップルだろう、俺から見ても一瞬付き合っているのかと疑ってしまった。 だが光は誰かと付き合うタイプではなく、他人のイチャイチャを見たいという変わった奴なのでその心配も無さそうだ。
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