リアル不足

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「おい。ヴァーチャルオーバーって知ってるか?」 「知ってるよ。DNAのアプリだろ?最近話題になってるじゃんか」 「あれって、すごいらしいぞ?同じアプリを使ってる人がそばにいると、チャットで話しかけたり出来るらしい」 「顔見ながらチャットするなら、直接話しかければいいと思うんだけどな」 学校の中で男子生徒二人が話している。 そこに女子生徒が割り込んできた。 「アタシ持ってるよー。あれ、すごいんだってば。ナンパされまくり!」 「へぇ…お前が、ね?」 と、からかう様に笑う男子生徒。 「なによ?アンタたち彼女も作れないんでしょ?使ってみれば彼女の一人も出来るかもよ?」 女子生徒も負けてはいない。 「彼女かぁ、欲しいなぁ。俺もやろうかなぁ」 先に女子生徒をからかった男子生徒が言った。 「やってごらんよ?マジでおすすめだから」 この時は、まだ誰も知らなかったのだ。 これから起こるであろう混沌を。
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