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~7年前~
俺と春咲が10歳のころ
大きな桜に登っていた春咲の足下の枝がおれ
頭から落ちて死んでしまった
なぜあの時桜に登ったのか
彼女は覚えていない
それが後悔で毎年春になると
この桜に出現すると言う訳だ
春咲はあの頃に死んだはずなのに同じくらい成長していった。
だから高校生だ
いまはかなり美少女になっている
「どうしたの石崎君久しぶりに
会えたから見とれちゃった?」
「ばっ!馬鹿!そんなんじゃねー
よ!ただ…来年で会えなくなる
と思うとだな…」
そう俺も大学がきまっている
大学と行っても別県一人暮らしをしなければ為らない
その事は去年話した。
「なに?寂しいの可愛いねー石崎君!」
「ちげーよ…その…気になるんだよお前が成仏出来ないでこのままいたらお前が一人になるじゃんか、もう帰って来ないかも」「大丈夫、石崎君が死んだらどっちにしろ私一人だし」
「それが気になるんだよ!このまま何も解決出来ずにずっとお前が地縛霊のままなのが!10年も20年も30年も!このままなのかよ!」俺はこいつを早く成仏させたいのである。
じゃないとずっとこのまま
100年たっても
「…石崎君ごめんね成仏出来なくて…」
「…ごめん俺もお前にいて欲しいけど…いつまでも引きずってたら駄目なんだ…お互いに」
……俺は覚悟を決めて春咲に告げることにした、今まで嘘をついていたことを…
「俺は7年間嘘をついていた…
本当はなんで、死んでしまったのかも知っている…けど居なくなるのが嫌で言えなかった…」
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