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そんな生活が続いた高校1年のある日その桜を見かけ突然気になり もしやと思って事件が起きた日に桜を見に行くと… 「石崎君久しぶりかな…」 「春…咲」 少し大人びた 春咲が立っていた… 正直に言おう普通に見とれた… 彼女が桜と重なって神秘的な 美しさがあったのだ 「ごめんな春咲…俺が俺があんな無茶しなければ俺は…」 最初は化けてでたのかと思った だが違った 「ごめんね石崎君私…何で死んだのか分からないんだ…」 それは俺に気を使って登って 来たからだと俺は言ったが 違うと言った… だから俺は気になった そして俺はそれまで気にしなかった。 なぜ春咲が登ってきたのか ということに、 それが去年分かった、だが言い出せなかった 春咲がまた居なくなるのが 嫌で嫌で堪らなかった。 だから言えなかった。 「結局だ…今思うと勇気が無かっただけなんだよ…さて回想は これで終わりだ…さて春咲美鈴」「はい…」 ついに言うときが来た 今だって言いたくないずっと ここに居てほしいだが… そんな嘘をついて居たくない 汚い大人になんかなりたくない だから… 「春咲美鈴君が何で登ったのか それは…風で飛ばされたある物のせいなんだ…」 「…ある物?」 「あぁ…春咲あの桜に伝説があったの覚えてるか」 「確か…あの下でラブレターを 渡したら恋が実るんだっけ…」 「そう…君は実はあの日ラブレターを渡そうとしていたんだ…俺に」 「なんで…?そんなことが分かるの?」 「俺は最近またこの木を登ってな…そのてっぺんに手紙が挟まってたんだよ…俺宛の」 「……」 「不思議な話だよな…6年たって雨や風がふいたりしたのに 汚れてすらいなかったぜ」 俺は持ってきた手紙を彼女に 渡した…
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