独裁の時間

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それを見た生徒達は泣き叫んだ。 見えない何かに 壊されていく人間。 微笑むマリア。 『煩いですね… 私に平伏しなさい。 死にたくなければ。』 彼女の声は体育館に響いた… 愛らしい声も 可憐な笑顔も 全てが恐怖に変わるのを生徒は感じていた。 凍てつく背中 震える足を地面につき ゆっくり 脱力したように頭を地べたにこすりつけた。 『いいでしょう。 私の国に 迎え入れます。 でも まずは選別をしなければいけません。 選別された人のみ 入国を許可します。』
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