もうこの手を離さないで

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海翔くんが好きすぎて。 この気持ちをどう表現したらいいか分からなくて。 伝えても伝えきれないくらい大好きだから。 「ねぇ、海翔くん」 「うん?どうした?」 「海翔くんが好きすぎて、どうかなりそう」 あたしの言葉に少し驚いた様子の海翔くんだったけれど。 すぐに笑顔になった。 「俺なんてずっと前からだよ。杏が好きすぎて、おかしくなってる」 言葉にしなければ伝わらないことだってある。 こうして言葉にして伝えれば。 海翔くんも言葉で返してくれる。 気持ちがもっと通じ合う。 嬉しい言葉を海翔くんはいっぱいくれる。 それだけであたしの心はポカポカだ。 元々クールな性格だと思ってた海翔くん。 でも、こんなに甘いってことを知った。 あたしが舞い上がっちゃう言葉もくれる。 たまに甘めな王子様だ。 「ねぇ、海翔くん」 「うん?どした?」 優しすぎる海翔くんの甘い声。 これから言うことがちょっぴり恥ずかしくて、体をモジモジさせた。
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