謎の歌姫

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まぁ、この人のお陰であたしは歌手になれたから社長さんにはとても感謝してるんだ。 昔から歌手になりたかったあたしは数えきれないくらいのオーディションを受けた。 でも、どれも失敗。 そんな時、あたしを受け入れてくれたのがこの社長さん。 あたしの人生を変えてくれた人。 「さぁさぁ、ANN殿。こちらへお座りください!」 「社長、それやめてくださいってば!」 「この事務所を有名にしてくれたのはANN殿だから!これくらいは当然でしょ!」 やっぱり変な人だ。 いい人だけど、変。 「綾香(アヤカ)さんは何時頃来られるんですか?」 「さっき連絡があって、約束の2時に10分ほど遅れそうだって」 「そうですか」 綾香さんっていうのはあたしの曲を毎回作詞してくれる作詞家さん。 「おはようございまーす!」 続々と事務所の先輩たちが入ってきた。 「あ、おはようございます。先輩」 「お、ANNちゃん、おはよう!」 この事務所に所属している数少ない内の1人。
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