殺意と恋情の狭間★

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巨木に寄りかかり、完全に寝入ってしまっているランページ。 デプスチャージが喉笛を掻き切れる程に距離をつめるが、それでも目を覚ます様子はない。 一歩出れば戦場だと言うのに、この男の無防備さと来たら。 デプスチャージは溜め息をつき、ランページの顔を見た。 正確には不自然な程に伸ばされ、左側だけを隠している前髪を。 その前髪の下には、デプスチャージに依ってつけられた生々しい一筋の傷がある。 ランページはそれが元で、左目の視力を失っている。 不死身のスパークを持ち、ある程度の傷ならすぐに治癒してしまうランページがなぜわざわざ、左目の傷だけを遺しているのか。 ー我輩へのあてつけか? デプスチャージは考える事が馬鹿らしくなり、思い切りランページの身体を蹴り上げていた。
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