君と一緒に

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 拳を握りしめ、一呼吸。 「よし!」  気合いを入れたけど――、 「寒っ……!」  開けたドアをすぐに閉めた。  今日は始業式。  冬休み中、勉強の為に引きこもっていた私は、寒さへの免疫がないみたい。  もう一度ドアを開けようとドアノブに手をかけたとき、勢いよくドアが開いた。 「何やってんだよ」 「うわっ、海翔。寒いから閉めて!」  ドアノブを引っ張ってドアを閉めようとしても、外側からドアノブ掴んでいる海翔の力に勝てるはずもなく…… 「ほら行くぞ」  反対の手で腕を掴まれ、簡単に体は外へ。 「……うん」  ため息をひとつもらした後、家を出た。
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