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とりあえずは奥へ行けてるのか、人通りは皆無で少々不気味だ。薄暗いし。
渡り廊下みたいになっている。
「……ん?」
先を歩いていた俺の目の前には別れ道。
その奥を覗いて見るがどちらとも暗く静かだった。
難関なこの現実。……此処はどこだ。
人なんて見渡してもいないしもし森とは反対の道を行ったら俺きっと迷子になって死ぬわ。
「どうしよ…」
ボソリと呟く。
……サァ…と生温い風。
「――右だよ」
「……っ!?」
突然した声に肩をビクリと震わせる。
見上げると青年。
屋根に腰掛けている青年の赤茶色の髪は、青年の顔半分を隠していた。
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