蕾ゴコロ

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「あれ?っじゃねぇよ!コイツがこの時間に来るなんて最早珍しくも何ともねぇだろ…」 そう口を開いたのは俺よりも先に啓介の口。 「……………いや…まぁそうなんですけど…」 んでもって、そう言葉にしてまた変わらぬ笑顔を見せた、茶髪の青年は俺の中高の後輩。 「…ん…眠い…」 目を軽くこすってみせる。 光によって更に明るく見える茶色の髪の毛は、まるで今起きてきたようには思えないほど、羨ましい位に寝癖1つ付いていやしない。 「ちょ、じゃあ何で起きてきたんだよ歩?」 「だって…如月先輩…何かすごいここ、騒がしかったから…」 「っほらみろばか美都っ!!」 「俺ぇえ!?何だかんだお前だって騒いでたじゃねぇかよ!?」 「うっさいっ!」 うぬぬぬ! お互い目をそらすことなく目と目でにらめっこ。 ああ言えばこう言って だけどそれはそれで(笑) しばらくにらめっこを繰り広げると、どちらが勘弁したわけでもなく、 ふっと俺も啓介も顔が柔らかくなって笑いだす。 そんな様子を見て、歩もつられて笑いだした。
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