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「信じらんない」
「すみませんでした」
俺は土下座をしていた。道行く方々、そんな目で見ないでください誤解です。いや誤解でも無いんだけど。
「私十回ぐらい起こしたよね?しかも一回ちゃんと着替えたよね?」
「はい」
「また寝たの?」
「はい」
「はいじゃないだろ」
「ごめんなさい」
まぁ、異様な光景だろう。
コンビニの前で浴衣姿の中々かわいい女の子(ちなみに浴衣は群青色に朝顔の柄、帯は赤だった。かわいい)に土下座する男(黒の甚平)。そこのお姉さん、痴情のもつれか。みたいな顔しないでください違うんです。
「目立つから立って」
「あい」
「今何時?」
「七時」
「待ち合わせは?」
「…五時半です」
「ふざけんな」
「すみません」
なんでこんな事態に陥ってるのかというと、雰囲気的に待ち合わせしたいという話になって、四人でコンビニの前で待ち合わせたのだ。ちなみに言い出しっぺは俺。
そして言い出しっぺが寝坊したと言うわけだ。
澪は何度も俺に電話を掛けたらしい。しかしなんでわざわざ家に帰って俺を起こさなかったのかというと、俺が雰囲気を重視したいから遅れてもほっとこうと言ったからと正紀がほっとけと言ったらしい。ちなみに後十分遅れたら正紀が俺をぶん殴りに行ってたらしい。
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