二人の姫との邂逅

4/13
前へ
/75ページ
次へ
純一「由姫さんの…」 隼人「はい。俺は葛木のじじ様の命で此方にやって来ました」 純一「きみは…由姫さんの家とどういう……」 隼人「俺は葛木の姫を守護する守護家の一員です。今は亡き由姫様のご息女を護るために参りました」 純一「守護家…聞いたことがないな」 隼人「由姫様自身も仰られては無いと思います。自分がある役割を担っている事ぐらいしか」 純一「そうだったね…だが、音姫と由夢は……」 隼人「文に書いてある通りです。由姫様のご息女であると云うことはお二人の姫は血を引いています。どちらが強く引いてるかはわかりませんが、年齢が年齢のため決断を強いられます」 純一「………」 隼人「おそらく辛い想いもする筈です。そのため、俺のような守護家の者が居ます」 純一「アレから救うと?」 隼人「ソレからはおそらく無理だとじじ様も…ですが、それらの感情や役割の重さから俺は護ります」 純一「………」 隼人「辛い決断を出来ないので在れば俺が行使します。守護家とは葛木家の手足同然なので」 純一「きみは良いのかい?それで…」 隼人「俺はその為に生きてきました。それに由姫様との約束を果たさなければならないのです」 純一「由姫さんとの?」
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加