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有線放送が流れ始めていた。
もうすぐ開店だ。
煙草を消して、箱の外の様子を伺い、廊下に出る。
タオルを補充する為に。
怠いと言ってはいたが、仕事で使うのだから仕方ない。
別に遠くまで取りに行くわけでもなかった。
廊下に出てすぐ、突きあたりの物置のような部屋にタオルが置いてある。
「…よっ、と………。」
両手に持てるだけタオルを抱え上げる。
「あっ。華凛!おはよお。」
タオルを取りに来たのか。
凪紗が声をかけてきた。
「…はよ。凪紗もタオル?」
「うん!そんなに持てるの?大丈夫?」
言いながら、凪紗は数枚持ち上げた。
「ん…たたまれてるから、平気だよ…。」
「あはは。力持ちっ!」
そして、互いの専用の箱に戻る。
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