秘密

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そう言った彼の声は物凄く寂しそうで、急にそんな声になった彼が気になって顔を上げたら、彼は目一杯眉を下げていた。 そんな彼の表情にも驚いたけれど、それより今は彼が放った言葉の方が気になってしまった。 そのまま彼の顔をじっと見ていると、彼はさらに声のトーンを落として、口を開いた。 「俺、……子供がいるんだ……」 「え?」 一瞬何を言ったのかわからなかった。 子供? だけど、彼はまだ21才だよ? 子供って? 何を言っているの? 彼の言葉に、あたしは無意識に眉を寄せていたらしく。 「最低だと思った?」 そんなことは微塵も思っていなかったから、激しすぎるくらいに首を横に振る。
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