Pulled trigger ‐ 引き金 ‐

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 シャルレと特別仲の良かったクレドはそれを知り激怒し、その山賊を1人で壊滅するまでに復讐を遂行した。  実にシンプルな話で、復讐心に駆られた彼は1人で山賊達のアジトに乗り込み、1人で数十人を殺し数十人に重傷を負わせた。  フォレストの癌でしかなかった山賊達の壊滅に、住人達は酷く喜び、一躍クレドは有名になった。  それからというものの、クレドは多くの賊から恐れられ、疎まられるようになったのだ。  シャルレ本人としては喜ぶべきなのかわからない。  復讐するまでに自分を大切に思ってくれていた証拠だが、自分の所為で彼の敵を増やしてしまったのだから。  特に過激派のトルガー盗賊団は本気でクレドを潰す気でいるだろう。  青髪の少年とやたらとデカい男の背中は既に消えていた。  トーマの信条は「自分以外を敵と見なす」こと。  それは彼女らも同じだった。  しかしトーマほど冷たくはなり切れていない彼女らは、やはりお互いの仲間意識が強く自分よりも仲間の身を心配していた。  きっとトーマは小馬鹿にしたように笑って、甘いね、なんて言うのだろう。  そして彼女らよりも幾分も賢く簡単に綺麗にことを収拾するのだ。  それを理解はしていても彼女らには数少ない仲間が大切だった。
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