団地

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「きゃっきゃ」 踏みつけてきた本人は、気付かずに走り回っている。 テーブルの周りをぐるぐると。よく目が回らないな、鈴め。 「優、俺もう行くけど」 「えっ、待って!!」 お兄ちゃんがかばんを背負いながら私に言った。 朝は、途中まではなんとしてもお兄ちゃんといきたい私は飛び起きた。 制服に着替えて、髪を軽く整えてからばななを一本くわえて、カバンを背負った。 「いってきます!!」 「いってきます」 お母さんと加奈と鈴にいってきますをして、私とお兄ちゃんは玄関のドアを開けた。  
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