epilogue

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  入ってきたその生徒は、男子の制服を身に纏っていた。 年頃にしては随分小さい。ちょうどハズキくらいかなと思ってしまったのは仕方のないことだと思う。 ゆっくりと教卓の前まで歩いていく。 横顔も似ているなと思ってしまうあたり相当重傷だとも思った。 手入れの行き届いた金の髪。 そんな彼がこっちを向いた。 ─────時が、止まったようだった。 「自己紹介しろ」 「・・・いる?自己紹介」 「まあ、一応な」 「それじゃあまあ、一応」 銀の瞳は、左の目だけ黒の眼帯で隠されていた。露になっている顔付きは、本当にハズキによく似ていて。その声までも。 ヤブキ先生より、1歩前に出る。 似て、いて・・・。 「西の国バルシウムから留学という形で編入させていただきました、ロトス・アスティール・エウ・バルシウムです。長ったらしい名前ですが、そうですね・・・、 ────気軽に、“ハズキ”とでも呼んでください」
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