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「そのため、今回の依頼は未確認の魔物の詳細の確認、およびその排除だ」
排除ってことは全滅させないといけないのか。結構面倒だな。
一応未知なる生物との接触だから、それなりの心構えでいかないと。こんなとこで死ぬ訳にはいかないから。
「依頼書いる?」
「・・・いや、いい」
「だと思った」
そう言って手に持っていた紙を机に置く。今聞いたことが全てだろう、持っていたところで意味はない。
「これで、会議は一応終了とする」
雷帝は報告書、よろしくねと最後に付け足して。
誰1人として動こうとしない。
まさかさっき言われたことを気にしているのかな。帝としては、まだまだ若い人が多いからしょうがないことだと思うんだけど。
俺はそんな人らを無視し、会議室から出ようとする。
「ハ・・・・・、雷帝!」
ミナミにハズキじゃなく雷帝と呼ばれるのはすごく新鮮で一瞬誰のことか分からなかった。
振り向いて首を傾げてやる。
「俺も一緒にいってもいいかな」
ぎゅっと拳を強く握るのが見えた。意思の強い瞳は覚悟を知った者の目だ。いい顔するな、賢い奴は嫌いじゃない。
言われたことをすぐに吸収し、実行する。簡単なことじゃないそれを、ミナミはやってのけたんだ。
面白い。
「好きにすれば」
「じゃあ!」
「覚悟のある奴は、手伝ってくれると助かる」
そう、部屋にいる全ての人に伝えると、俺はそこを後にした。
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