1 chapter 新学年

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「・・・・・・あ、」 まあ起きて1番に目に入ったのは時計。 8時40分。 もう授業始まってる。開始が8時半だから。 まあ、俺にしては早く起きた方だと思う。 だって眠いんだからしょうがない。 がばっと起きて着ているものを脱いで制服に着替える。 1年前はあんなに違和感があったのに、今ではすっかり自分の体に馴染んでいる。 慣れた動作でそれを進める。時間はそんなにかからなかった。 どうせ今日はなにもいらないから、鞄なんて持ってくだけ。 中身はすっからかんと言っていい。 歯をばばっと磨いて、最後に顔を洗う。 ・・・いつ見ても童顔だな。他の同年代の奴と比べるとだけど。 鏡の中で銀の瞳の自分と目が合う。 綺麗だと、誰かに言われた。それだけは嬉しかった。 こんなことをしている場合じゃないかと思いすぐに部屋をでようとする。 本当、転移が使えたらどんなに楽か。 学生の自分がそんなことをしては怪しまれると分かっているけども、なかなかこれは今でも辛い。 「あっ」 あぶな、忘れるとこだった。 ベッドの側に置いたブレスレットの存在。あれがないと困る。 今は、誰も見てないからいいか。 ベッドの側に置いたブレスレットを頭の中で想像する。 位置、ここからの距離、物質の素材や質。 魔力を発動すると、手のひらにはブレスレットがのっていた。 こんな距離だけど、動くのは面倒臭いし。 それを何時ものように腕につけて、俺はそそくさと部屋を後にした。  
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