3 chapter 七帝会議

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――――目覚めは何とも不快だった。 「んっ・・・?」 強制的に起こされるような、ほんの小さな魔力に反応し目を覚ました。 なんだ? 長年過ごしてきた環境のせいで培ってきた体質がこんなときは恨めしい。おちおち寝てもいられないもんな。 リビングと呼べる部屋にまだ眠い体に鞭をうって起こし足を運ぶ。 テーブルの上に、見覚えのない紙が置かれていた。 ああ、手紙が届いたんだな。 でも、なんでこんな時間に? 基本手紙や郵便物は生徒が登校している間に一斉に各々の部屋に届けられる。だから、帰ってから確認するのが1年で癖付いた。 こんな時間に手紙が届いたことは1度もない。 それを手にとってみる。微かに魔力を感じた、それもよく知ったものだ。 なんだ、またかよ。 しつこいな、あの人も。 嫌だと、止めてくれと言っていない自分も悪いけど本当いい加減にしてほしい。読まずに燃やしてやろうかと思った。だけどそこでふと思考が止まる。 あの召集状が届いて丁度1週間、今日がその予告されていた七帝会議の日だ。そこはいい。 だけど、過去にこんな2度も手紙が届いたことがあっただろうか。前日に、また召集状が送り付けられたことがあったろうか。 答えは、否で。  
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