1 chapter 新学年

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「まあそうぐちぐち言うなや。これからも1年仲良くしてこーぜ」 俺の蹴りの痛みから復活したカイトが自慢気に言う。 「はいはいよろしく」 「わかってるよ」 まあ、なんとも冷たくあしらわれてるけども。 何時ものことなので俺もキリヤも気にしない。 「なんだよそのてきとーさ!」 毎回のことなので、たぶん本人も気にしてない。 こういうときは、移動魔法が使えないのは辛いなって思う。 俺達は去年より上の階になった教室からひたすら寮まで歩いた。 たくさんの視線と、カッコいいやらかわいいの声を聞きながら。 寮に着くまでカイトはひたすら喋り続けた。 入学式の時にかわいい子を見つけただとか、今年のクラスはなかなか楽しそうだとか、明日の検査早くやりたいなとか。 とにかく喋るカイトがいれば、まあ会話は途切れない。 俺はカイトの話に対応して、時々キリヤが相槌を打つ、そんな感じ。  
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