43人が本棚に入れています
本棚に追加
ナチコと…ナルちゃん…
ようやく明るい未来を紡ぎ合う決意を固めたところだった。
†††
今はお金がないから、実家にいるけれど、何れは独立して、二人で同棲して…
何時かは結婚して、
赤ちゃんを作ろう、なんて。
ささやかなんだけど、何物にも変え難い幸せを手にしようとしていた。
†††
私は…
ゆーくんとはダメになっちゃったけれど…
二人の幸せを祈っていた。
本当は四人でルームシェアする予定だったんだけど、予定はなくなった。
ゆーくんが嘘をついたまま、同棲なんて…して欲しくなかった。
それに……
私には新しい幸せが見つかった。
だから、
彼等の幸せを祈るばかりだった。
†††
けれど、
今は幸せでも、彼は外国人だし、何れは外国に帰るだろう。
着いていける自信もなかったし、ライバルは強敵だらけだから、何れは誰かに彼を譲る運命なんだろうと思っていた。
だから……
†††
その時はそんな考えしかなかった。
その後の運命も知らないで。
†††
最初のコメントを投稿しよう!