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「ぼ、僕は草食系じゃないよ!」
「ほら、その喋り方!一人称が僕とか優し過ぎますって」
そんなこと言われても、一人称をすぐ変えたりなんかできないし。
「て言うか、センパイに志望校とかあるんすか?」
『に』ってなんだよ、『に』って!
「あ、あるよ!」
「へぇ?どこっすか?」
他の奴らもニヤニヤしながらこっちを見てくる。
……これ、僕ナメられてるな
「家の近くの公立!」
「うっわあ~…謙虚!夢ないっすね!」
「な、何だよ。別にいいだろ!」
というか公立のどこが悪いんだ
「他にも私立とか沢山あるじゃないですか。私立の方が綺麗だし制服もカッコイイですよ」
「………そんなの別にいい」
「やっぱり夢がないっすよ、センパ~イ……いっそ、本当に今日話した学校があるならセンパイはそこへ行くべきっす!」
「はいはい、わかったよ。」
なんて答えながら、帰る支度を始める。
志望校の話とかしてたら、急に不安になってきてしまった。
「じゃ、また明日な!」
「もうですか?お疲れ様でーす」
簡単に挨拶して、部屋を出ると、僕はちょっと小走りに家へ向かった。
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