透明な世界

目覚めの景色は

鳥のさえずりと共に目が覚めた。
画面に広がるのは青の色。

あぁ、外で寝てたんだ……

通りで寒いと思った。こんなところで寝てしまっていては風邪を引いてしまう。
急いで気怠い身体を起こす。

「いﾞっ?!」

激痛。
腰だけとかならまだしも全身にだ。この痛みで、よく生きていたな。と自分で自分の生命力に関心する。
そう言えば、人間は本当に痛いと声を出せないとか聞いたことある。となると、今の痛みは、そんなに痛くないのか。いや、そんなことはない。本当に痛いし、死にそうだ。

痛みを和らげるため深呼吸をする。実際は和らいではいないのだろうが、気持ちも落ち着き、そう感じたように錯覚するのかもしれない。

そういえば、自分はここで何をしていたのだろう？
何故、ここで寝ていたのだろう？

順を追って考えてみる。