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ふざけんな。
こんなの、アイツが言ってた通りになるじゃないか。
「殺すなんて生ぬるいんだよ。君には、世界が滅 ぶ姿を目に焼き付けてもらわなきゃ。それで、そ の世界で生きてもらうよ。絶望と罪を背負いなが ら一生ね!!自ら命を絶つこともできないようにして さぁ!!!アハハハハハハハハハハッ」
アイツの言葉が鮮明に脳内で再生される。
やめろ。黙ってくれ。消えてくれ。
どんなに願おうともアイツの声は消えない。気持ちが悪い。
ドサッという音と共に視界が歪んだ。
倒れた。
「……あぁ、小生もやっと死ぬんだ。」
もう、苦しまなくて済むんだ。目を閉じれば兄さんが居て、また一緒に馬鹿をやる。あ、地獄に行けばヴィネアとセパルも居るな。そうだそうだ、ヴィネアが言ってた彩華ちゃんにも会えるじゃん。新婚生活を邪魔してやるのも一興じゃね?これ、いいかもしれない。
死ぬのがこんなに楽しみで良いのだろうか?
考えただけで笑いが止まらない。
「お前は馬鹿か?」
ふと、男の声がする。
聞いたことあるような無いような……
それよりも、小生の楽しい楽しい死後生活設計を邪魔したのは頂けない。まったく、一体誰だ邪魔したのは。
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