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「何であんたがそんな事さ知っとうにっ!!?」
それは怒り狂ったような言い方だった。
ばっちゃんは確かに小言は多い。
ただ、今みたいに怒鳴りつけて怒るような叱り方はした事がなかった。
「い、今、学校で習った言うたがや…」
「………ほぉか、授業か…
ほんなら…先生はほかに何か言うとらんかったか?」
「言うとった…この事は誰にも言うなて。
…どうしても聞きたいんじゃったら、家の人に聞け…いうて」
この時、初めてばっちゃんを怖いと思った。
何か隠してる事も、私が知らん事をばっちゃんが知ってる事も気付いたけど…
その先を何でか聞けんかった。
「じゃったら、先生の言う通りにしとぉき。
もうその話はしちゃぁいかん、分かったな?」
私はただ、静かに頷いた。
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