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「えっちゃーん、あそぼー」
えっちゃん家を前にして、そう大声で叫ぶ。
ドタドタと音がしたと思ったら、玄関からえっちゃんがひょこっと顔を出した。
「相変わらず来るの早いんねぇ。
ちょっと待っとってぇな」
えっちゃんが顔をクシャッと寄せて笑ったと思ったら、後ろを向いて大声をあげた。
「美弥ちゃんと遊んでくるよー」
「ちょぉ待ち、絵里。これ持って行きね。」
そんな会話が聞こえたと思ったら、出て来たえっちゃんの手には白い袋が握られている。
その後ろからは、えっちゃんのお母さんが現れた。
「美弥ちゃん、こんにちは。
おばあちゃんは元気しとぅかいねぇ?」
「元気も元気で、毎日小言ばっか言いよるわ」
そんな他愛もない話をしてから、私たちは私たちのお気に入りの場所へ向かった。
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