第三章

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「山岸さん、初めまして。俺3年の三井、一緒に飲みたいんだけど、隣いい?」 山岸は俺の方をむいて少しだけ黙り、ゆっくり応えた 「はい、どうぞ。」 「ありがとう。山岸さんこういう飲み会初めて?緊張してるでしょ。」 「はい。少しだけ。」 「やっぱりね、見てすぐわかるよ。大丈夫だよ、ここの皆いい奴ばっかりだし。楽にして今日は楽しんで行ってよ。」 「はい。ありがとうございます。」 「うん、おれ三井っていうからさ、気軽にミッチーって呼んでよ。」 「いえ、いいです。三井さんと呼ばせてもらいます。」 「あ、そう。それじゃあさ、山岸さんのあだ名とか教えてよ。なんか山岸さんって硬い感じあるからさ。なんかなかった?」 「、、、、、、、、、姫ゴリラ、、、」 うん、いま姫ゴリラって聞こえた気がしたけどまさか女の子がそんなあだ名の訳ないしな。 「ごめん、周りがうるさくてよく聞こえなかったんだ、なんだって?」 「姫ゴリラ。」山岸は今度は誰が聞いても間違えれない程の声で言った。 「姫ゴリラだったんだ、それはかわいそうなあだ名だったね、なんでそんなあだ名になったの?あ、バナナが好きだったとか。」 「いえ、好きじゃありません。普通です。普通に食べてただけです。」 「そうなんだ。普通に食べてただけなのにね。」 「あの、三井さん。お願いがあるんですが。」 「なに?」 「敬語、やめていいですか。」
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