第三章

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「山岸さんってなんでテニスサークルに入ろうと思ったの?」 「もともと、運動は好きなの。最近はあんまり動けてなかったかし、少し体を動かした方がいいと言われたし。」 「そうなんだ、高校では何をしていたの?」 「、、、、、、、、、、、、、何もしていません。」 「帰宅部だったんだね。」 「え、ああ、そういう事、、、でも、何にもしていなかった。」 山岸が初めて俺に笑顔を見せた。なんでかわからないが、その笑顔は隠してはいたが笑っているように見えた。 「三井は何かしてたの?」 「俺はいろいろやってたよ、スポーツ大好きだからさ。バスケに野球、フットサルにラフティングにロッククライミングもやったよ。」 「他には?」山岸は顔を近づけてきた 「他?強いてあげるならだけど、サーフィン、スキューバー、ビリヤードかな?」 「他には?」山岸はさらに、顔を近づけてきた 「他?、、、、、、、、そのくらいかな、、、、、。」山岸は顔を引っ込めた。 「そうなんだ。よかった。」山岸はくすくすと笑っていた。 「美由紀ちゃんてさ、周りから変だってよく言われてるでしょ。」 「うん、自分でもそう思ってる。」 「自覚症状もあるんだ。」 「うん、彼にも言われてるし。」 「美由紀ちゃん彼氏いんの!」 「うん。」 「え、いつからいるの!」 「半年くらい前かな。」 「そうなんだ。えー俺なら絶対無理。」 「ひどい。」 「ごめん、ごめん。どんな人なの?」 「どんな人?」そういうと優子ちゃんは右上の方を向いて考え始めた。しばらくすると優子ちゃんは何かを思い出したのかくすくすと笑い始めた。 「どうしたの?」 「ちょっと、面白いこと思い出して。」 「そうなんだ。で、どんな人なの?」 美由紀ちゃんは笑ってこう言った。 「 かわりのかなり者だよ。 」
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