―序―

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  「では、これより今回の依頼の作戦会議を始めます」  タクトが相変わらずコンピューターをカタカタと弄るなか作戦会議が始まった。 「まず、タクト君。彼氏の情報を教えて」 「うい」  返事と共にタクトが印刷をした紙を配る。内容は亜理砂の言葉どうり、真央さんの彼氏についての情報だった。  [島田 勇人。十八歳 双子座・生年月日19〇〇年6月某日。 真央さんとは部活で知り合い交際して一年。好きな食べ物は甘いもの。嫌いな物はピーマンと玉ねぎ。――]  タクト、お前は一体どのルートでこれを調べたんだ。へたをすりゃ捕まるぞ。 「情報は十分ね」  むしろ有りすぎる。  俺が朝から思ってたんだが、昨日の時点で亜理砂がボソリと尾行すると言っていた様な気がする。まぁつまり、尾行作戦は無くなったって訳なのか? 亜理砂に聞いてみたほうが早いか。 「で、作戦ってのは一体」 「何を聞いてるのよ尾行作戦よ!」  ふっ、やっぱりな。  
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