失って気付いた愛もある。（改訂版）

side:郁斗

優衣は、必ず探しにくる。

何故かわからんが、そう核心があった。

だから、俺は女を追い払い、優衣を待つ。

探しに来た時に、俺が居たら優衣は逃げ出すだ ろうと思い、俺は扉の開く側の壁にもたれた。

ココなら死角。

すると、案外早く足音が聞こえた。

その足音は、扉の前で止まり、しばらく開く事 はなかった。

多分、ネックレスを探しながら、コチラをうか がっているんだと思った。