side:郁斗

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「別に……なにも……きゃっ」 俺は、優衣を壁に押し付け両手で覆い逃げ場を なくす。 「何も?のぞき見してたくせに。よくゆーぜ?」 「なっ、してな……っ!」 いい返す前に、俺はネックレスを見せた。 「探しものはコレだろ?」 「なっ……違っ」 「違わねーな。コレは、俺がお前にやった首輪だ よ」 「く、びわ……」 優衣の瞳が、だんだんと雲っていく。 それでいい。 それで……お前は、俺だけ考えていればいい。
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