side:玲士

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** ** 覚悟を決めたのか、優衣はぎゅっと目をつむり、 上を向く。 その顔が可愛くて、少し魅入ってしまう。 ゆっくり顔を近付ける。 あと数センチの所で、優衣の瞳から涙がこぼれ た。 「ご、ごめん……」 「ええよ。優衣がいい子なんやって証拠やし」 「え?」 キョトンとした顔で、俺を見上げるその表情もた まらなく可愛い。 あれ?なんや、俺、ほんまに優衣にハマッてしも たんかな? 「どうして、いい子なの?」 「優衣が、愛のない行為を拒否しとるんや。悔しい けど、お前のココにはまだ郁斗がおるんやね」 俺は、優衣の胸を指しながら、少しため息をつい た。
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