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覚悟を決めたのか、優衣はぎゅっと目をつむり、 上を向く。 その顔が可愛くて、少し魅入ってしまう。
ゆっくり顔を近付ける。
あと数センチの所で、優衣の瞳から涙がこぼれ た。
「ご、ごめん……」
「ええよ。優衣がいい子なんやって証拠やし」
「え?」
キョトンとした顔で、俺を見上げるその表情もた まらなく可愛い。
あれ?なんや、俺、ほんまに優衣にハマッてしも たんかな?
「どうして、いい子なの?」
「優衣が、愛のない行為を拒否しとるんや。悔しい けど、お前のココにはまだ郁斗がおるんやね」
俺は、優衣の胸を指しながら、少しため息をつい た。
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