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「優衣、よけいな事、考えんやな」
そう言われて、あたしは思考から現実に帰る。
視界が無い中、あたしの頭はまた郁斗でいっぱいだった。
『優衣……』
「ッ!!」
今の声は、玲士……だったのに。
一瞬、郁斗に聞こえた。
「え、え??」
「似てるやろ?実は、結構声真似得意やねん。優衣……」
「ひゃっ!」
いきなり、身体が熱くなった。
そして、玲士の声なのに、あたしの頭の中では郁斗が囁いているような錯覚に陥る。
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