sideに優衣

6/13
前へ
/96ページ
次へ
「優衣、よけいな事、考えんやな」 そう言われて、あたしは思考から現実に帰る。 視界が無い中、あたしの頭はまた郁斗でいっぱいだった。 『優衣……』 「ッ!!」 今の声は、玲士……だったのに。 一瞬、郁斗に聞こえた。 「え、え??」 「似てるやろ?実は、結構声真似得意やねん。優衣……」 「ひゃっ!」 いきなり、身体が熱くなった。 そして、玲士の声なのに、あたしの頭の中では郁斗が囁いているような錯覚に陥る。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

595人が本棚に入れています
本棚に追加