595人が本棚に入れています
本棚に追加
整理のつかない頭で、いま優衣がくぐり抜けた門の前に立った。
そして、人差し指で呼び鈴を鳴らした。
しばらく、応答がなかった。
だが、すぐに扉が開き玲士が顔を出した。
「なんや、忘れもん……郁斗」
玲士は驚いた顔で、コッチを見ていた。
乱れた髪に、開けたシャツ。
なんだよ、その格好は。
「お前、今日部活サボりやがって!俺がプリントとか持ってくるはめになっただろうが」
最初は平静に。
相手の出方をまった。
最初のコメントを投稿しよう!