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『ねぇ…翠ちゃん？』
『…はい？』
『…これからは
正真正銘の恋人だからね
兄妹や友人はもう卒業
これがほんとの
僕達の…卒業』
…卒業
以前
私が言い放った卒業は
霧生さんから離れる卒業だった
でも
今度の卒業は
私たちが近付いた
卒業
パタパタパタパタ…
廊下から足音が近付いてくる
『…時間切れ…だね』
ちゅ…
額に一つ、軽いキスを落とした後
白衣に腕を通したら
ドクターの顔
『早く準備しないと
患者来ちゃうよ』
霧生さんってば
何事もなかったように
突然急かすから
私は慌てて準備にとりかかった
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