君と見た空

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学会…? 『…霧生先生 明日は学会なんですか?』 『うん、あ… 翠ちゃんに言ってなかったっけ?』 聞いてないけど… 『明日、明後日は翠ちゃん 鮎さんについてもらう事になってるはずだよ?』 『そうなんですか? 全然知らなかったんですが… 帰りに一応確認してきますね』 後でナースステーションに寄って見てこよう 鮎川先生なら 明日は外科か… ……ん? 明後日…? 『…学会って泊まりなんですか?』 『そう、一泊の泊まりだから 明後日帰ってきても そのまま週末だし 次に会うのは週明けになるね …何? もしかして… 僕がいなくて寂しい…とか?』 うーん…寂しい? いや… 『寂しい…より 不安…ですかね…』 霧生先生がいないときは 鮎川先生に付くのが 大体の私のポジション でもね… 鮎川先生に付くと… 『鮎さんモテるからね』 そう 他の看護師の視線が…イタイ 大学の先輩後輩なだけに 確かに他の看護師よりは 親しいし話もする それが…不味いらしい 『鮎川先生と水木が付き合ってる』なんて 薄っぺらな噂まで出たりして 霧生先生爆笑だし 樹理にはご愁傷さま…とか言われるし 幸いイジメはなくて 羨ましがられるだけだからいいんだけど… 何の関係もないのに 羨ましがられるってどうよ? 微妙…だ 取り合えず 決まったことは仕方ないし 『…まあ…頑張ります 霧生先生もお気を付けて』 『ありがと 翠ちゃんも寂しくて泣いたりしたらダメだからね?』 『泣きません』
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