君と見た空

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確かにそうかも 週末からあまり寝てないのは事実 昨日は当直だったし その前日は… なぜか 心の中のモヤモヤが晴れなくて あまり眠れなかった 思い当たる原因は 多分…翠ちゃん 彼女が来てから 常に一緒にいたからかな 君の事は僕が一番わかっているつもり だったのに 僕の見えない所で 楽しそうに笑う君に イライラした その場にいた悠太と …鮎さんに 嫉妬…みたいなのを感じて 嫉妬…なんて おかしいけど …おかしいよね でも 君が僕にとって 特別な女の子…なのは 多分…間違いない それが 恋愛感情かどうかは わからないけど だって 今まで付き合ってきた どの女の子とも違う感情 翠ちゃんの移動の話が出た半年前 それまで付き合っていた彼女と別れた 別に相手に不満があったわけじゃない だけど 翠ちゃんがうちの医療チームに加わる アメリカから帰ったら必ず いつか一緒に そう約束した君が来る 《これから僕 忙しくなるから… 別れてくれない?》 突然切り出した別れ話に 彼女は怒っていたけど 正直な所 忙しくなるから…は 只の言い訳 僕は 翠ちゃんと過ごした時間を もう一度 楽しみたかったのかもしれない あの頃の思い出が いつも頭から離れなかったんだ
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