君と見た空

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『…翠ちゃん 心拍数は?』 『…落ちてきてます!!』 霧生先生がこんなにオールマイティだったなんて 知らなかった 整形のドクターも 皮膚科のドクターも 『霧生先生が来たのなら 私達は向こうに入ります!!』 霧生先生に全て任せて 他の患者さんに着いてしまって それを 霧生先生も遠藤先生も 大して気にする風もなく オペに入る 私はただ 霧生先生の指示通りに 仕事をこなすことで精一杯 この病院に来て 初めて目にする医療技術の高さだった 『遠藤君、どう?』 『…大丈夫だ』 『…了解』 それでいいのってくらい 少ない会話の中に お互いの信頼感…みたいなのを感じて 的確に処置をしていく 霧生先生のメスは 完璧だ 『…いいね ここまでくれば…大丈夫かな』 『…ああ 純、この後は土谷先生のサポートに入ってくれ 鮎も今、向かってるらしいが 手術が予想以上に長引いてるらしい』 一時危険と思われた手術は無事に成功 でも 一息つく間もなく 次は土谷先生のサポートの連絡が入る 『翠ちゃん 君は先に土谷さんの所に行って、こっちが終り次第 向かうからって伝えて?』 『わかりました』
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