君と見た空

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『土谷先生!! 今、霧生先生のオペ終わりました 準備ができ次第 こちらに向かうそうです!!』 『…やっと終わったか こっちは思った以上に状態が悪化してやがる 頭も打って頭蓋骨損傷 首までやっちまってる 正直…どう転ぶか…わからねぇ』 どう転ぶか…って 頭蓋骨、頸椎損傷の場合 生き延びても 植物状態の…可能性 『土谷さんよ… どうするんだ…? このままオペが長引いちまったら 患者の体力持たねぇんじゃねぇのか?』 『…んなこたわかってる だから純を待ってんじゃねぇか あいつの速さなら… 何とかなるかもしれねぇ』 霧生先生の…手に掛かってるって…事? 『そんな面倒臭い責任 押し付けないで下さいよ…』 苦笑いを浮かべた霧生先生が 遠藤先生と一緒に 漸く手術室に姿を見せた 『純… 出来るか…?』 霧生先生に問い掛けられて 患者を前にした先生が 遠藤先生に指示を出した 『遠藤君、 30分で終わらせるから』 『…わかった』 『土谷さん、鮎さん すみませんが…僕のサポートに着いて貰えます? さすがに一人じゃ…無理ですから』 『…ああ、何でも言ってくれ』 『お前の好きなように やりやがれ』 『…ありがとうございます』 先生達のサポートに 安心したように 少しだけ 霧生先生に笑みが溢れた 『…絶対成功させますから』
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