君と見た空

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はぁ~っ… 少し…飲み過ぎた 既に時計の針が午前を回った頃 やっと自宅に戻ってきた ソファにダイブして そのまま一息つく ちょっと…頭痛いかも 明日が休みでよかった… コンビニで買ってきたミネラルウォーターをバックから手探りで出して一口 冷たい水が 熱くなった喉に気持ちいい …ポフッ━ 側にあったクッションに顔を埋めた あの後 樹理と蘭ちゃんの質問攻撃に 事の経緯を話したけど 『…それって… 只の先輩後輩のやることじゃないよね…』 『むしろ…恋人みたい』 なんて言われる始末 確かに… 自分でも 薄々感じてた 最近…私の霧生さんに対する感情が 少しづつ変わってきたこと 昔感じてた お兄ちゃんみたいな感情が だんだん… 一人の男性に…見えてきてしまって 変化に気付いたのは 霧生先生が私にステーキをご馳走してくれた時 最初 他の誰かの代わりって聞いて 正直ショック…だった 私が飲み過ぎて 霧生先生に避けられた時 寂しくて… どうしたらいいかわからなかった そして 屋上で不意に抱き締められた時 ドキドキ…した 本気に…なっちゃいそうで 怖かった だって 今さら 好きになんて なれない なってしまったらきっと 霧生さんは笑って こう言うの 『なかなか面白い冗談だね』 って わかるんだもん 私達の関係は 昔から変わらないから
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