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大きな桜の木がピンク色に染まり、新しい制服を着た生徒たちがそれぞれの思いを胸に学校の門をくぐっている。
芽衣「クラス一緒ならいいな。」
怜「本当。3人一緒だったの小学校くらいだもんね。」
香織「早く見に行こう。」
芽衣と怜と香織は幼稚園からずっと一緒。
気を使う事もなく、友達以上の存在になっている。
3人でいる事が当たり前になっていた。
だけど3人一緒に同じクラスになった事が小学校1年生以来なく、それから毎年この季節になると同じ会話をするのだ。
今年こそは一緒にと…。
芽衣「あっ…同じ!同じクラスだよ。」
香織「奇跡…。」
怜「良かったね。」
3人は周りなんて気にせず手を取り合って飛び跳ねて喜んでいる。
周りの人がどれだけ迷惑がっているのか気付かずに…。
芽衣「やっと…やっと願いが叶った。あとは運命の相手を見つけるだけ。」
手を握り1人の世界に入った。
怜「運命の相手なんて見つからないって。高校生になったんだから合コンしまくって遊びまくらなくちゃ。」
怪しい笑みを浮かべ、芽衣の肩に手を置いた。
彼氏もちの香織は無理だからと、フリーの芽衣と合コンをしまくる…まるで獲物を狙う動物のように…。
香織「…はぁ。何をしに高校に入ったんだよ。」
痛い2人に呆れ、冷たい視線を送った。
しかし、芽衣たちに運命の出会いが一歩一歩近づいていた。
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