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あれから
どれぐらいの時間がたったのか
月の時間では地球とは、違い過ぎで頭がぼっーとする
両手には血がまとわりついて
狂い咲きしたように
微笑んだ‥‥‥
雅な服は赤黒くなり
艶やかに乱れる髪を結ってくれる人はいない
お母さんは言ってくれたね
『かぐやの髪は神様がくれた授かりもの。毎日クシを通してあげなきゃね、私がおこられちゃうわ』
お父さんは私の髪に似合う
かんざしを作ってくれたね
『かぐや、見てごらんよ。綺麗に出来たよ。満月に祈りを捧げるかぐやに、かぐやの髪に戯れるウサギだ』
ごめんなさい、お父さん
私このかんざしで息の根をとめちゃった‥‥‥
本当にごめんなさい‥‥ごめんなさい‥‥ごめん‥‥なさ‥‥‥い
瞳から流れる涙は血と混ざり合うように落ちてゆく
止まることなく、流れ続けていた
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